店舗移転・リニューアルに伴うブランディング(精肉店)

2023年01月16日 実績

 

佐世保市の精肉店「相伽和店」(あいかわてん)様の店舗移転に伴うブランディングのお手伝いをいたしました。

 


 

相伽和店さんは現在の社長さんのお父さんが大宮公設市場でお店を始められた「まちのお肉屋さん」です。
今回の移転前まではバス通りから一歩奥まった場所に店舗があったこともあり、お客さんから見つけてもらいやすい場所へ移転したいという長年の悩みがありました。
また地域の高齢化に伴い、お客様も高齢化しており、今後の経営を考える上でも若い新規のお客様を獲得していくことが必要でした。
こうした背景のなか、店舗からほど近い場所にバス道路に面した空き店舗に移転できることが決まったタイミングで依頼をいただきました。

 


 

当初はロゴ制作などアウトプット系のみの依頼でしたが、数回のミーティングを経て接客などの課題も見えてきました。そこで社内意識の統一とブレのないメッセージを発信するためにブランディングにも着手することとなりました。

約3ヶ月、数回のワークショップとミーティングを経て、ブランドアイデンティティが完成。自分たちが誰にどういう価値を提供したいのか、そのためには何をすべきなのかをまとめた「理念」です。このブランドアイデンティティをベースにデザイナーさんから数案のロゴを提案してもらい、ようやくロゴが完成しました。

 


 

ブランドに対する誤解のひとつに「ブランドになるためにはロゴが必要だ」というものがあります。これは裏を返せば「ロゴがあればブランドになれる」という誤解であると思っています。

この「ブランド=ロゴ」という信仰に近いもの(と私は思っていますが)は、遡ればDCブランド全盛期の80年代にルーツがあるのではないかと考えています。その当時以上にブランドネームやキャラクターが大きくプリントされたアパレル製品がもてはやされた時代はないのではないでしょうか。ブランドネームやキャラクターが主張するアパレル製品は、つまり「私はそのブランドを身につけていますよ」という最もわかりやすいアピールです。そしてその当時はそのアピールが自然に羨望の的であった時代でもあり、「ブランド=ロゴ」という図式が最も輝いていた時代です。

ここ最近「ブランド」「ブランディング」に対する書籍や話題も増え、社会的な認識やニーズも高まってきつつあるように感じます。そんな中でロゴと同様に「ブランド=かっこいいデザイン」のような誤解も同時に発生しているように感じます。あえて誤解と言うのは、それさえやっていればブランドになれるのだろう(なりたい)という幻想を感じずにいられないからです。

 

話がそれました。そもそも「ブランド」とは商品やサービスを他者のものと識別するための記号です。その記号は、形でも色でも、匂いでも、品質でもロゴでも、デザインでもいいのです。さらにはジャパネットの高田社長のようなアイコン的な経営者でもいいのです。最初は単なる商品・サービスでも、色や形、ロゴやデザインといったフィルターを通して、それを手に取った“多くの”人が他者のものよりも優れた特徴を認識することで市場における優位なポジションを徐々に獲得し、その積み重ねが「信頼」や「安心」「評判」となっていく。その積み重ねが結果として「ブランド」という揺るぎない牡蠣として確立されるのです。

お説教くさい話と思われるかもしれませんが、ブランドに対する正しい認識がないと、ブランディングの正しい道筋が見えません。正しい道筋なしにロゴやデザインを進めてしまうと、結果として遠回りになってしまいます。
ブランディングを進めていく上で大切なこと、それは当たり前ですが商品・サービスが良いものであることが必須の条件です。これは抜きん出て良いものでなければならないということではなく、一定の人々にきちんと評価がされれば良いということです。そのうえで、品質の良さを覚えてもらう、多くの人に伝える、自分たちがこの商品・サービスを提供している思いに共感してもらうためには、どのような方法が良いのかを考えた時に、ロゴやパッケージデザイン、CMやウェブといったアウトプットが“必然性”とともに活用されるべきなのです。

経済のグローバル化を経てウィズコロナの時代に突入し、大企業ではマーケティングやセールスプロモーションと同様にブランディングが重要な施策として認識されています。地方企業ではこれからという段階ですが、自社の価値をきちんと伝えることが売上につながるのだという認識が徐々に浸透しつつあります。ただし上で述べたように、誤解が多いことも事実です。ブランディングを進める際には、アウトプットだけでなく自社(商品・サービス)の価値や理念まで理解し、場合によっては再構築できるようなパートナーを選ばれることをお勧めします。

 

つむぎラボではブランディングだけでなく、「求人」「販売」「マーケティング」などさまざまな課題解決に向けたご提案をいたします。ウェブサイトなどのアウトプットだけでなく、本質的な課題解決のためのブランディングまで幅広くサポートいたします。まずはお問い合わせください。

 


CL:有限会社相伽和店(https://aikawaten.co.jp


 

アニメーションCMによる採用ブランディング(機械修理業)

2022年12月21日 実績

 

艦船のメンテナンスや各種機械のメンテナンスを行っている「山口マシナリー」様の採用ブランディングを目的としたCM制作を担当いたしました。

 


 

CMの舞台は100年後の未来。そこでの生活の舞台は宇宙にまで広がり、山口マシナリーも宇宙ドックで宇宙艦船の整備にあたっているという設定です。

メンテナンスのために宇宙ドックに入港する艦船の修理にあたるスタッフは難しい修理に思わず声を荒げます。そこで上司が「修理に必要なのは愛だ」とアドバイス。無事に修理を終え、ドックかた宇宙に飛び立つ艦船をスタッフが見送ります。

「修理に必要なのは愛だ」というのは山口マシナリーの社長のメッセージ。どんな機械でも愛情を持って修理にあたれば直せないものはないという信念。そして100年後の未来という設定は、未来志向で常に挑戦を続け、進化し続けたいという企業の姿勢。

これらのメッセージに共感してくれるスタッフに集まってほしいという意図で制作しています。

 


 

厚生労働省がまとめた「新規学卒就職者の離職状況」(2021年度)によると、小規模事業所の新卒3年以内の離職率は30%前後にも上るそうです。

採用にコストをかけ、教育にコストをかけ、さぁこれから!というタイミングで辞められてしまっては元も子もありません。

採用ミスマッチの原因には「待遇面」「(業務の)ストレス」などさまざまな要因がありますが、つむぎラボでは「この会社で、この仲間と一緒に成長したい」と考える“同志”を集められていないこともあると考えています。

採用戦略で失敗しないためには、採用のスリーリーをきちんと描き、ストーリーに沿った打ち手を適切に設計する必要があります。決して打ち手を変えればいいというものではありません。

現在の打ち手に手詰まり感を感じている、戦略設計を見直したいという場合はご相談ください。

 


CL:山口マシナリー(https://www.y-machinery.co.jp/


 

創業支援施設のリブランディング業務

2022年12月05日 実績

佐世保市の創業支援施設である「佐世保市産業支援センター」(以下、産業支援センター)のリブランディングを担当しました。(2022年11月現在業務継続中)

 


 

産業支援センターは中小企業診断士などの資格を持つ産業コーディネータが創業に関することや経営相談にのる公的施設です。創業希望者には創業計画書の作成や創業融資のサポート、経営相談では産業コーディネータさんの経験や知識と幅広いネットワークを使い、ビジネスマッチングや補助金・助成金申請のサポートなどを行っています。

また新規創業者対象のレンタルオフィスも行っていて、資金的に厳しい創業時に格安で事務所を構えることができます。

実は私も独立後、入居していた思い出のある施設です。個人事業には広すぎるくらいのスペースがあり、また市内中心部という立地などが魅力です。

 


 

産業支援センターでは令和3年度(2021年度)から従来の創業支援、経営相談、インキュベーションという事業に加えて、新しくDX支援、スタートアップ支援を行っています。

DX支援はその名の通り、全世界的な潮流となっている企業のDX化を促進するための各種アドバイスやビジネスマッチング、そしてスタートアップ支援はスタートアップ企業を目指す方に対する各種支援や「Start Up 99」(西九州させぼ広域都市圏ビジネスプランコンテスト)の開催による新産業育成支援を行っています。

施設自体は現在の場所に移転する以前から存在していましたが、市民への認知が十分ではありませんでした。また、新しく始めたDX支援、スタートアップ支援を周知するためにも幅広い認知の獲得が課題となっていたことを背景にリブランディングを行いました。

 

社会的にITベンチャーやスタートアップ企業が注目を集め、また全国的にビジネスプランコンテストが開催されているとはいえ、創業支援施設というのはまだまだ一般の方にはなじみが薄い施設であることは否めません。

しかし国の政策にもなっているように、今後社会のデジタルシフトは急速に進んでいきます。AIに取って代わられてなくなる職業も多いと言われているなか、新しい社会のあり方に適応する支援をする施設にふさわしい姿。それが今回のリブランディングにおいて求められていることでした。

 

ブランドとは自身が「ありたい姿」「あるべき姿」と定義し、相手にも同様のイメージを持ってもらうことで成立します。「ありたい姿」「あるべき姿」とは自身の『らしさ』とも言い換えられるもので、他者が真似できない独自のアイデンティティーです。

産業支援センターが佐世保市の創業支援のシンボルとしてブランドになるためには、「ありたい姿」「あるべき姿」を定義し、活動自体を発信し、その存在感を示してていく必要があります。そのためのビジュアルシンボルとして愛称・ロゴの策定とウェブサイト(ホームページ)の構築を行いました。

 


 

愛称・ロゴの策定では関係者に対するヒアリングやアンケートをベースに議論を重ね進めていきました。支援する業務の幅が広く、また対象者についてもビジネスというベクトルは同じでも見据える未来は異なるため難航した部分もありましたが、なんとか着地しました。

 

VSIDE公式サイトホーム

 

新しい愛称は「VSIDE」(ビサイド)で、これは伴走支援をする施設の姿から導いたbeside(側にいる)というキーワードから作った造語です。Vの部分には「Victory」「Vision」「Value」という3つのVの意味が込められていて、この3つのVが円のように構成されるロゴマークは、施設利用者が360度全方位から支援を受けPDCAを回していくという姿を表現しています。

 

ウェブサイト(ホームページ)については、これまで支援センターの情報は市役所のホームページ内にぶらさがったページという位置づけで、公式サイトいうものが存在しませんでした。それも施設の認知が低かった一因と思われます。

ページにおいては補助金や公的支援のお知らせが情報発信のメインでした。それでは創業支援や経営相談だけでなく、DX支援やスタートアップ支援という高い専門性が求められる支援を行っている施設という存在感を示すことはできません。

専門的な情報発信を行うことで、「相談できる」「支援してもらえる」「頼りになる」施設であることを知ってもらうことが重要と考え、さまざまなコンテンツの配信を行うウェブサイト(ホームページ)を目指しました。

 

多彩なコンテンツを配信中

 


 

支援センターのリブランディングは愛称・ロゴとウェブサイトで終わるわけではありません。

ウェブサイト(ホームページ)を通じた情報発信、Start Up 99をはじめとしてた各種イベント・セミナーの開催なども継続的に必要です。そして未来を指向する若い世代が刺激し合えるようなコミュニティの醸成していくことや、新しい時代を予感し、共感できるような場所の整備も求められます。やらなければならないことは山積していますが、VSIDEではそれらに今後取り組んでいかれるようです。つむぎラボでももちろん、さまざまな形でサポートしていくつもりです。

今後のVSIDEにご期待ください。


CL:佐世保市(https://www.city.sasebo.lg.jp

VSIDE(https://vside.jp


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事業立ち上げ時のブランディング(キャリアコンサルタント)

2022年11月06日 実績

 

キャリアコンサルティングを行うキャリアコミュニケーションサポート様(以下、CCS様)の立ち上げにい伴うブランディングのお手伝いをいたしました。

  • 「キャリアコンサルティング」とは
    「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。
  • 「キャリアコンサルタント」とは
    「キャリアコンサルタント」とは、キャリアコンサルティングを行う専門家で、企業、需給調整機関(ハローワーク等)、教育機関、若者自立支援機関など幅広い分野で活躍しています。

参考:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/career_consulting.html

 

キャリアコンサルタントは厚生労働大臣認可の国家資格で、2025年度までに10万人の養成を目標としているそうです。具体的には個人の能力、興味、価値観、特性をもとにその人にとって適した職業の選択や、能力の開発を援助したり、スキル活用を指南したりする、キャリアに関するコンサルティングを行う専門家のことをいいます。
CCS様では代表が国にコンサルタント登録を行っており、主に地元の中小企業に対するキャリアコンサルティングを通じて、企業の活性化や離職防止などをサポートされたいということでした。

 


 

事業の立ち上げにあたって依頼されたのは、ロゴマークの作成とウェブサイトおよびパンフレットの制作です。
まずは創業計画書に記載された事業に関する思いなどをベースに目指す事業のイメージへ近づけていくようヒアリングを行いました。数回のミーティングを経て固まった事業のイメージをもとに数案のロゴデザインを提案。好みに流されず、目指す姿にブレが無いようミーティンを重ねてロゴが決定しました。

パンフレットとウェブサイトにおいては事業内容を伝えるという意味では、ややもすると全く同じものができあがる可能でしがあります。もちろん一貫性という意味では、内容やビジュアルは共通である必要があるのですが、使用シーンやどういった方が見るかによって最適な表現をとるケースも出てきます。

 

今回はパンフレットに関しては、企業訪問というシーンで経営者と対面の場で使用することを意識して、表紙には当たり障りのないメッセージではなくちょっと心に残るような仕掛けを施しました。
対してウェブサイトは幅広いユーザーが見ることを想定し、イラストを主体とした優しい雰囲気で、サイト内をあちこち見て回りたくなるようなデザインとしています。

 

 

またCCS様では代表だけでなく異なる得意領域をもつ数名のコンサルタントさんが参画し、キャリアに関するあらゆるサポートができる体制を敷いていらっしゃいます。そこで各コンサルタントさんの強みをアピールできるようそれぞれがブログで情報発信できるようにしています。

事業立ち上げ時には、事業としての「形」を早く作りたいためにロゴやウェブサイトなどのツールにばかり目が行きがちです。しかしそれらは事業開始後、ずっと使い続ける会社の顔となるものです。見た目だけで決めたり、「とりあえず」用意するのではなく、長くビジネスを展開し続けるために、スタート時だからこそブランディングに取り組まれることをオススメします。

 


CL:キャリアコミュニケーションサポート(https://career-cs.jp

ホームページリニューアル(新築建売住宅販売)

2022年10月28日 実績

 

新築建売住宅販売および不動産事業をされている「エスコート」様のホームページ制作を担当いたしました。

 


 

戸建建売住宅に注力していくにあたりホームページを刷新し狙いとする20代〜30代の顧客層への認知を高めていきたいという依頼でした。今回はブランドアイデンティティなどの理念づくりまでは行わず、システムとデザインを刷新することでブランド力の強化に寄与するホームページ制作を行いました。

従来のホームページはいわゆる会社概要プラスお知らせ程度の構成となっており、自社の強みやサービスのコンセプトをしっかりと伝えられるものではありませんでした。そのためシステムやデザインの刷新だけでなく、コンテンツの充実も同時に実施。デザインの方向性、サイトの運用について数回の協議を重ね、クライアント様に満足いただけるサイトに仕上がりました。

 

 


 

SNS全盛の状況ではホームページの存在が軽視されがちです。しかしホームページは経営に強くコミットし、対外的な「会社の顔」となる重要なツールという立ち位置は変わりません。SNSは他者とつながるためのコミュニケーションツールであるのに対し、ホームページは企業の存在を確認し、学ぶための最終目的地です。
SNSでマーケティング活動する場合も、最終的な導線は公式ホームページもしくは公式サイト内にあるランディングページになります。個人間のコミュニケーションはSNSで完結するかもしれませんが、個人と企業、企業と企業の間でのコミュニケーションはホームページを介して完結します。

ウェブサイトの目的はステークホルダーに対して自社のことを知ってもらうことです。これまでは「事業そのものイコール会社である」という考えが主流であったため、それらの情報発信がメインとなっており、企業概要や代表挨拶といった企業情報以外の発信はあまり積極的に行われてきませんでした。

しかしその流れは徐々に変わりつつあります。企業とユーザーがデジタルでつながる時代では、ホームページは企業の顔としてだけでなく、企業とユーザーをつなぐコミュニケーションの中心となります。ユーザーの来訪目的に関わらず企業への理解を促進し、さまざまなステークホルダーを巻き込み、ファン化するようなウェブサイトが求められます。
商品・サービスの説明といった販売促進目的のコンテンツだけでなく、企業価値の向上に寄与するコンテンツを作成し、ブランド力を高めていくことが今後、あらゆる企業で必要な施策となるでしょう。

 


 

「デザインが古い」「運用が難しい」などのお悩みの企業様には、イメージアップにつながるデザイン提案から運用しやすいシステム設計はもちろん、ホームページを通じたブランディングのサポートまで行いますのでお気軽にご相談ください。

CL:エスコート(https://www.sasebo-escort.com

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