ブランディング01:つむぎラボ創業の想い

2020年05月28日 ブログ

 

つむぎラボの代表である私は、起業する前は16年ほど広告代理店に勤務していました。広告代理店も取り扱う媒体によっていろいろありますが、私が在籍していたのは取扱いに多少偏りがあるもののテレビからウェブ、交通広告、屋外広告まで取り扱う「総合広告代理店」でした。

「集客したい」「認知を上げたい」「リピーターを増やしたい」「売上が伸びない理由を知りたい」などの課題に対して、既存のビジネス、新規のビジネスを問わず、マーケティングや広告における知見を総動員して企画提案を行い、さまざまな打ち手を実行していきます。これはオリンピックを仕切るような超大手でも、地方の零細広告代理店でも同じです。

 


 

広告代理店はクライアントの売上を伸ばすお手伝いをすることで自らも成長するため、規模の大小こそあれ、「お客様のビジネスの成功」を第一に考えています。そして願わくば販売促進とマーケティング、広告、PRの分野においては一社独占で多角的にサポートしたいと考えています。

 

これは利益を総取りしたいという理由ではなく、そのトーン&マナーやクオリティを保ち、ブレのないクリエイティブや情報発信を行うためには広告全般、もしくはさらに踏み込んで経営方針まで理解した戦術のパートナーとしてお手伝いすべきだと考えているからです。(世界的な潮流では、大手の代理店は売上を大きくするため経営にまでコミットすべく経営コンサルタントをM&Aしたり、その逆の動きも大きくなっています)

 

 

しかし地方の小さな市場では、現実はなかなかそうはいきません。お客さまは「テレビコマーシャルなら広告代理店、印刷物は印刷会社、ホームページはウェブ制作会社」などと分けて考えます。

たしかに別々に発注した方が、全体のコストは抑えられます。しかしクライアントの社内に広告や制作物全般をディレクションできる部署もしくは人材がいないケースがほとんどのため、それらのトーン&マナーや表現方法がバラバラとなってしまいます。

結果、個々の成果はあるにせよ、全体として見ると、うまくいっているのかわからないという状況が生まれてしまいます。

 


 

また新規事業についても同様です。事業当初はデザイン会社に依頼しロゴマークや名刺、パンフレットのデザインと統一したとしても、年月がたつにつれさまざまな会社が関わるようになると、どんどん統一感がなくなっていきます。

新しい会社が新しい提案をすることが悪いわけではありません。新たに取引を始めようとする会社は、他社との差別化要因として自社の考えやデザインを提案することは当たり前でしょう。ですが、その考え方やデザインがクライアントが大切にしている理念・概念をベースにしているかと言えば、そうではない場合が多いです。

 

また、クライアント側の問題もあります。どの会社にも経営理念や社訓といった指針となる考え方があるものですが、それを個々のツールにまで落とし込む重要性を理解していない場合が多く、結果として理念に沿わない提案であっても目先の新しさにつられて採用してしまうことがあるでしょう。こうして会社のイメージが少しずつ変化していく様を何度も見てきました。

 


 

 

広告代理店に勤めていた当時、こうした状況を見ても「いろんな会社に依頼して表現がバラバラになるのはよくない」くらいの認識しかありませんでした。

しかし今、ブランドマネージャーという立場で考えると、これらは「ブランドの毀損行為」だということがわかります。つまり会社のもつ資産として考えられるブランド価値を目減りさせている行為です。

広告代理店が「お客様のビジネスの成功」を支えるためには、施策全般に関わるのが最善だと考えます。クライアントの思いをくみ取り、マーケットとユーザー動向を踏まえた上でさまざまな接点と適切な打ち手を設計することで、売上に寄与し、互いに成長できるのです。しかし現実には施策全般に関わるのではなく、広告の分野だけとなりがちです。

広告代理店は広告担当、Web制作会社はホームページ担当という具合に分けられますので、個別の打ち手(戦術)としては最適化されるかもしれませんが、戦略的な全体最適とはなり得ません。もっと戦術全般に関わることができれば、戦略に沿った全体最適となる戦術を提案できたのにという思いがありました。

そんな時に出会ったのが「ブランド」という概念、そしてブランドを浸透させる手法である「ブランディング」です。

 


続く...

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つむぎラボとは

認知(知名度)や販売促進、採用などの課題を抱える企業に対し「ブランディング」によるサポートを行っています。企業らしさと強みを明らかにすることで、他社との差別化を行い、顧客との良好な関係を末永く築くことができます。持続的に成長できる企業を増やすことで、経済が潤い、人材も集まり、地域が元気になる。そんな未来を目指しています。(所在地:長崎県佐世保市)

 

 

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