事業拡大を目的としたブランディング(半導体製造装置保守・メンテナンス会社)

2023年05月17日 実績

 

 

佐世保市で半導体製造装置の保守・メンテナンスを行う「有限会社新和機工」さまのブランディングを担当しました。

 


 

コロナ禍のサプライ・チェーン瓦解によって半導体が世界的に不足し、あらゆる産業で影響を受けたと記憶されている方も多いでしょう。しかしコロナ禍直後の世界全体の半導体デバイスの生産量は過去最高を記録しており、半導体不足の原因はサプライ・チェーンの問題ではなく、世界的な半導体への需要増にあったようです。つまり私たちは家庭生活から産業活動まで半導体なしには成り立たないということです。

2023年のゴールデンウィークでは自動車関連を始め大手の工場では操業を休止したようですが、半導体関連の工場ではほぼフル稼働が続いていたようです。今後しばらくは、半導体の需要が増えることはあっても減ることはないでしょう。

 


 

「新和機工」様は半導体業界において、半導体製造装置のメンテナンスを主に手がけます。半導体製造装置は数ある生産設備のなかでも最先端かつ極微細な精度での作業が求められます。その技術力と最先端の設備に日々向き合うノウハウと経験が強みです。

今回のご依頼は今後の業務拡張を見据え、広く認知を拡大するためのウェブサイト(ホームページ)の立ち上げと、対面における新規開拓および商談の際に使う会社案内を現在使っているワード書類からフォーマルなパンフレットに更新したいという内容でした。

今回のプロジェクトにおいても過去のクライアント同様、ブランディングを軸に進めることを提案し、快諾いただきました。

 


 

これまで会社を紹介するツールは会社概要と実績を列挙したワード書類しかありませんでしたので、まずはどのような会社であるのか、その生い立ちや業務の内容、業界の状況、社長の想いなどをヒアリングするところから始めました。

次の段階として、本来はプロジェクトメンバーを選出いただき各種ワークや討議セッションを設ける予定でしたが、業務拠点が各地にありメンバーが一堂に会すうことが難しいことから、アンケートに予定を変更。

今回ご用意させていただいたアンケートは約40ほどの設問があり、回答にも時間がかかることが予想されたため主要なメンバーだけでもとお願いしていたのですが、社長の肝いりでほぼ全社員の方の回答が得られたのは驚きで、ウェブサイト(ホームページ)開設への並々ならぬ意欲を感じました。

 

 

アンケートから見えてきた会社の強みや課題をもとにウェブサイト(ホームページ)の構成要素を抽出し、素案を作成。素案に対し何度も全社員さんからフィードバックをもらい調整を繰り返しながら、内容を詰めていきました。

今回のプロジェクトにおける最も大きな特徴は、この社員さんの参画意識です。社長からの業務命令的な側面は多少はあったのかもしれませんが、こちらからの投げかけに対してみなさん大なり小なり自分の意見や考えを返してこられました。恐らく普段の業務でも同じ熱量で真摯に対応しておられるのでしょう。その結果、完成したブランドアイデンティティとタグライン「高純度エンジニアリング」はみなさんが腹落ちするものとなったのです。

ウェブサイト(ホームページ)の構造や仕様はシンプルなものですが、そこに込められたメッセージは想いを伝えたい相手(未来のクライアント)へしっかりと伝わるものとなっています。

 

 


 

「ブランディング」「ブランド」というと、どうしても世界的なハイブランドを連想しがちで、「なんとなくかっこいいロゴやデザイン」だったり「雰囲気が良いキャッチコピー」に目が行きがちです。

しかし見た目や雰囲気だけで制作したデザインやキャッチコピーは、なんとなくどこの会社にも当てはまるものになってしまいます。他社にはない自社独自の「らしさ」や「個性」の積み重ね、それが結果として「ブランド」の確立につながります。

もちろん時代にフィットするデザインや言葉遣いというものは時として必要で否定するものではありませんが、「なぜそのデザインなのか」「どうしてそのワードを使っているのか」を説明できなければブランドは成り立ちません。
今回は各種ワークや討議セッションの機会は設けられませんでしたが、社員さんの参画意識の高さに助けられたプロジェクトとなりました。

 


 

ブランディングのためには自社の姿を認識し、どうありたいのか、お客様にどう思ってもらいたいのか、そしてどこへ向かうのかを明確にする必要があります。
そこがしっかりしたうえでなければ、デザインやキャッチコピー、ホームページ、TVCMなどの外部発信は力を持ちません。

「売る仕組みづくり」であるマーケティングに対してブランディングは「売れ続ける仕組みづくり」と言われます。どちらが上位の概念であるとか、優先すべき戦略であるとかではなく、どちらも大切なものですし、戦略立案の際に使用するフレームワークも共通のものが数多くあります。
つむぎラボではブランディングはもちろん、マーケティングの支援も行っています。お気軽にお問い合わせください。

 


CL:新和機工(https://shinwa-kikou.co.jp


 

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